大分県議会議員《油布かつひで》ホームページ
平成18年第2回定例県議会 一般質問一般質問回答答弁

(広瀬知事)
ただいま油布勝秀議員には、農業、漁業、そして大分国体、障害者スポーツ大会など、ご経験を踏まえて、そしてまた、現場の声もとらえた上で、ご示唆に富む提言も交えてご質問いただきました。私から順次お答えを申し上げます。

まず、畜産の振興についてでございます。特に、肉用牛の振興についてのご心配がりました。
畜産は、大分県の農業算出額におきまして32%を占める大分県農業の基幹的な分野でもあります。特に豊後牛は、数々の共進会で優秀な実績を残して、前回、岐阜県で開催されました第8回全国和牛能力共進会の肉牛の部で全国1位である内閣総理大臣賞を受賞したことは記憶に新しいところであります。
しかしながら、議員ご指摘のとおり、豊後牛の飼養頭数は伸び悩み、全国的なブランドになっていないことは極めて残念なことだと思っております。
私も大阪南港市場に視察に参った際、市場関係者に「豊後牛は毎月の出荷頭数が少なくてPRする気にならない」と言われまして、大変ショックを受けました。大消費地の市場では、まだ相手にされないというのが現状ではないかと思っております。
これは、豊後牛となる肥育牛の生産が量的に少ないことが要因だろうと思います。確かに肥育経営は、初期投資が大きくて、飼養期間が長いことからリスクが大きいといった課題もありますけれども、大分県の肉用牛振興を考えた場合に、繁殖と飼育のバランスのとれた展開が極めて重要だと思います。
このため、再度、増頭対策を抜本的に見直して、再検討したいと考えております。
そうした中で、当面の流通販売戦略として次の2つの対策に取り組んでいるところであります。
第1は、消費者ニーズに対応した選抜出荷であります。
高い枝肉成績を確保するための新たな選抜基準を作成しまして、高く売れる牛は、より購買力が強い大阪などの大消費地へ出荷する取り組みを行っていきます。
第2に、安全、安心な豊後牛生産への取り組みとして、現在、生産情報公表JASの認証取得を進めます。
この制度は、牛肉トレーサビリティー制度による公開情報に加えまして、生産過程において与えられた飼料や動物用医薬品の情報を自主的に公表して安全な牛肉として提供するものでありまして、他産地との差別化による有利販売を目指していきます。
また、4月にオープンした「坐来大分」で提供している豊後牛も大分県を代表する食材として大変好評を博しておりまして、ここを拠点として首都圏に向けた情報発信を進めて行きます。
議員からもご指摘のありました繁殖経営における子牛市場価格が全国平均を下回っている問題についてでございますけれども、子牛市場が県内に4ヶ所ありまして、それぞれ隔月に開催されるというようなことでございまして、十分な購買者が集まらない、あるいは販売をする人にとっては大変不便があるといったようなことも原因の1つであるというふうに思います。
こう言われて大変久しく時間がたっておりまして、対策の方が進んでいないということで、まことに申しわけなく思っておりますけれども、今度こそ早急に市場統合が進むように関係者と積極的に協議を進めてまいりたいと考えているところであります。

次に、園芸重点戦略品目の県域産地づくりについてであります。
昨年策定いたしました「おおいた農山漁村活性化戦略2005」では、知恵を出し、汗をかいてもうかる農業の実現を基本目標としております。このためには、農業算出額の四割を占める園芸の振興をどのように進めるかということが大きなかぎを握っております。
これまでの本県園芸は、トマト、ナシ、バラなど100を超えるさまざま品目が県内各地で生産されてまいりました。中には、オオバ、ミツバなどきらりと光るものもありますけれども、これぞ大分といった産品は少なくて、消費地や市場ニーズに的確にこたえるものづくりが進んでいないのが現状だと思います。
大型量販店などの大量、周年需要にこたえまして、ブランド化を進めるためには、県域生産による生産拡大と広域流通による市場競争力の強化が重要であると考えます。
例えば、浅草の「ほおずき市」で高い評価を得ております大分県産ホオズキは、宇目町を初め、県内各地で生産され、それぞれが各市場に分散出荷しておりましたけれども、生産者などで構成する県ホオズキ出荷協議会の活動を支援しまして一元販売に取り組むことで、全国一の価格で取引されております。
このような事例を参考に、市場競争力を強化するためには、現地で農業者などを直接支援する普及組織の充実と流通対策の強化が必要と考えまして、今年度、普及指導員を200人に大幅増員するとともに、園芸の主要品目別担当と流通担当を新たに配置し、専門的な指導体制の充実強化を図ったところであります。それぞれの普及員には個別に担当を決めまして、そして精励奮起していただこうというふうに思っております。
特に、早期ブランド化が期待されるトマト、シロネギなどの園芸戦略品目につきましては、県全域を活動範囲とする広域普及指導員を増員いたしまして、競争力のある産地づくりを加速することといたしました。
さらに、ブランド作りに特化した新しい推進組織として、農林水産部長を最高責任者に、6名の流通担当広域普及指導員をプロジェクトリーダーとする行政、普及、研究の50名から成る園芸戦略品目特別推進プロジェクトを去る6月5日に立ち上げたところであります。
このプロジェクトは、ライバル産地の強さの秘密を徹底的に分析することで本県産地の抱える課題と具体的解決策を明確にし、県域での生産拡大と広域流通の実現を強力に推進していくものであります。
現場で指導する普及指導員、広域普及指導員、特別推進プロジェクト職員が一丸となって、総力を挙げて競争力の高い園芸産地づくりを推進していきたいと考えているところであります。

その他のご質問につきましては、担当部長から答弁させていただきます。

(武田農林水産部長)
初めに、牛乳の消費拡大についてお答えします。

現在の酪農家の厳しい状況を打開するためには、牛乳の消費拡大が最も重要であることから、県では今年度、高品質牛乳生産・消費拡大対策事業により、おいしい牛乳の生産と消費拡大対策に取り組んでいます。
まず、生産対策については、大分県酪農業協同組合が実施する乳質検査、乳質改善指導、低乳質牛の更新に対して助成することとしています。
具体的には、乳質の悪い酪農家の牛を全頭検査し、どの牛が悪いのか特定した上で治療を行い、治療しても治らない牛は更新を進めることにより安全で高品質な牛乳を生産し、消費者の皆様に提供することとしています。
次に、消費拡大対策については、牛乳への理解を深めるため、生産者が行う消費者との触れ合いイベントや全国で展開する消費拡大キャンペーンに助成することとしています。
去る4月29日の大分市で開催された酪農まつりでは5千100人の県民の皆様が参加したほか、6月12日の市内鴛野小学校で開催したモーモースクールでは、子供たちが牛の搾乳体験をし、牛乳に対する理解を深めてもらったところでです。
また、県独自の取り組みとして、各振興局で酪農家や販売店と協力して街頭キャンペーンを行うとともに、会議での牛乳の利用、広報番組や広報誌での啓発等を年間通して実施することとしております。
なお、こうした取り組みのほか、県内の乳業者が大分国体のイメージキャラクター「めじろん」を印刷したパック牛乳を販売しようとする動きも起きております。

次に、酪農家の経営安定についてお答えします。
県の酪農家数は267戸、平均飼養頭数は68.5頭で、全国第4位の比較的大規模な経営が行われており、他の作目に比べ、多くの後継者も育っております。
こうした次代を担う後継者がゆとりを持って酪農を行えるよう、18年度から新技術を取り入れた省力化の施設、機械の整備に助成することとしています。
例えば、搾乳機械の持ち運びを自動的に行い、搾乳時間を短縮できる搾乳ユニット自動搬送装置や、牛ごとに設定したえさの給与を自動的に行う自動給餌機、また、発情の発見を機械が行い、適期に人工授精が可能となる発情発見装置などを整備することとしています。
また、経営能力にすぐれた担い手の育成を図るため、酪農青年と女性を中心に経営研修、技術研修、乳牛改良研修などを行う酪農経営塾に助成することとしており、既に約30名が研さんに努めております。

次に、出荷抑制により借入金の償還が困難となる酪農家への支援対策です。
農業近代化資金及びスーパーL資金等について、状況に応じて、制度の範囲内で償還期限や据え置き期間の延長、償還金の一部繰り延べなどの措置を検討してまいりたいと考えており、既にスーパーL資金等については、融資元である農林漁業金融公庫にも働きかけております。
また、償還条件変更措置を講じてもなお償還困難な場合は、より長期で返済できるよう負債整理資金の融資も視野に入れ、経営指導してまいります。

次に、関あじ、関さばのブランド保護についてお答えいたします。
消費者の食の安全、安心に対する関心の高まりに的確にこたえ、信頼されるザ・オオイタ・ブランドを確立するためには、食品表示の適正化を推進することが重要です。
このため、JAS法や食品衛生法等を所管する各部局が連携し、県内全域の食品取り扱い施設を対象とする合同立入調査や食品表示110番情報に基づく緊急調査を実施するとともに、おおいた食の安心ウオッチャーを活用して日常的なモニタリングを行うなど、関あじ、関さばを初めとする食品の偽装表示の防止に取り組んでおります。
また、商標法の改正に伴い、本年4月1日から地域ブランドの保護を目的とした地域団体商標の登録が可能となったことから、大分県漁協はいち早く4月14日に関あじ及び関さば等について、この商標登録を出願したところあります。
現在登録している関あじ、関さばの商標は図形と文字の組み合わせにより認められているものに対し、地域団体商標では関あじ、関さばの名称自体が商標となり、その侵害に対して使用の差しとめや損害賠償などを請求することができることとなります。
県としても、このたびの申請による登録後のブランドがより適切に保護されるよう、権利者となる大分県漁協が定める商標の管理体制をサポートし、違反に対しては国など関係機関の協力も仰ぎながら厳正に対応したいと考えております。
以上でございます。

(江川国民体育大会・障害者スポーツ大会局長)
大分国体並びに障害者スポーツ大会に対する2つの質問についてお答えいたします。

まず第1は、競技団体と会場地市町村との連携についてでございます。
国体における各競技会を円滑に運営するためには、競技団体及び会場地市町村の運営能力の向上が不可欠であり、大会成功の重要なポイントであると考え、相互の連携を進めてまいりました。
これまでも、競技役員の養成や効率的運営等について両者と協議を重ねてきましたが、本年3月には、要望のありました競技別リハーサル大会の手引きや競技運営準備の手引を作成し、その役割分担や協力体制について明示したところであります。
会場地市町村においては既に、国体開催に係る専任部署が設置され、運営スタッフが増強されてきております。
3月末に合併した国東市においても来月中に実行委員会を設置予定であり、これですべての市町で本格的な準備体制が整うことになり、今後、競技団体と会場地市町村との連携が強まるものと考えております。
県では、競技団体に助成している活動費についても本年度増額するなど、会場地との連携強化に必要な環境整備を図っております。
いよいよ平成19年3月からは競技別リハーサル大会もスタートしますので、会場地市町村の運営担当者及び各競技団体の責任者の会議を定期的に開催し、連携を図り、大会運営に万全を期してまいりたいと考えております。

次に、めじろん募金と企業協賛についてでございます。
募金、企業協賛は、国体及び全国障害者スポーツ大会に全国から訪れる人々を温かくお迎えし、大分らしい大会の開催に向けた県民運動やボランティア活動に要する経費と大会広報経費に充てることを目的としております。
平成20年までの募金の目標額は4億円で、募金箱や街頭募金、職域募金、企業、団体募金等に加え、マスコットグッズの販売代金などにより集めることにしております。
500万円以上の大口募金者で、さらに500万円の協賛金を提供いただける企業についてはオフィシャルサポーターと位置づけ、その協賛金の目標額を1億円としております。
これまで、県下各地に586個の募金箱を設置し、グッズやめじろんシャツの販売等を行い、1千万円を超える実績を上げております。
また、企業、団体からの募金、協賛金については、現在、県内有力企業5社から合わせて5千万円の申し込みを受けております。
これからもさらに多くの企業や団体、各職域へ広げていくとともに、ことし10月を募金強化月間として、広く県民の皆様に募金を呼びかけてまいります。
オフィシャルサポーターや物品の提供をしていただくオフィシャルサプライヤーについても、県内外の企業、団体に参加をお願いし、目標達成に向けて全力で取り組んでまいります。
以上です。

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